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執筆者の写真神明建築工房

割烹茂幸 様

閑静な住宅街にある割烹料理店の改装をお手伝いさせていただきました。


お施主様とともに銘木店へ出向いての木材選定、お祖母様の嫁入り道具だった桐箪笥のリメイク、民芸調の空間に馴染むようにアンティークの引手金物を使用した吊戸棚、ご実家で使われていた家具の桜の木を使った収納など、家具だけでも非常に個性豊かな内容でした。

家具の仕様によって、其々専門性の高い3社に作業をお願いする必要があったため、全体の統一感を損なわないように度重なるサンプル製作や綿密なやりとりを繰り返し、お施主様にご納得いただきながら進めていきました。

桐箪笥は年季が入って脆くなっていたため、引き出しの中身はポプラとシナ合板で作り直し、底引レールをつけることで四季折々の和食器を出し入れしやすいように作り替えました。造作棚類は桜の突板を利用し、ものによっては小さな什器用照明等も仕込みました。耐久性とメンテナンス性の観点から、どの家具も仕上げはウレタン塗装です。

鉄部も完全造作で、現場に合わせてミリ単位での調整が可能になっています。


壁には貝灰入りの漆喰を使用していますが、これは予てから文化財に使われることもある伝統的な材料です。鏝伸びがよく小ひびも出にくいのが特徴で、風合いがあるため上品に仕上がります。空間全体の明るさを確保するために、家具の背板にも一部塗らせていただきました。ちなみに貝灰とは、牡蠣殻、蛤、赤貝の貝殻を焼いて作った灰のことで、上質で美味しいものだらけの和食店さんにはぴったりだと思っております^ ^


他にもグレーチングを軽量のものへ交換したり、棚やキッチンパネルの増設等、細かな部分も対応させていただきました。店舗では同じ動作が日々繰り返されますので、些細なことであっても身体や時間的な負担がぐっと軽減されることがあります。お手伝いできることがありましたら是非ご相談ください。



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